相模原市にある実家や空き家を売却したいと思っていても、
「何から始めればよいのか分からない」
という方は少なくありません。特に相続によって取得した空き家では、
- 名義が亡くなった親のまま
- 兄弟姉妹で共有している
- 家具や家電が残っている
- 建物が古く傷んでいる
- 境界や道路の状況が分からない
- 遠方に住んでいて管理できない
- 解体してから売るべきか迷っている
- 税金がどのくらいかかるか分からない
など、一般的な自宅売却より確認することが多くなります。しかし、最初からすべてを自分で整理する必要はありません。空き家の売却では、まず現在の状況を確認し、
相続・名義 → 物件調査 → 査定 → 売却方法の比較 → 家財・解体などの整理 → 販売 → 契約・引き渡し
という順番で進めると分かりやすくなります。
相模原市では現在、空き家の管理・売却・解体・相続・家財整理などについて相談できる「空き家ワンストップ相談窓口」も設けられています。市と支援法人が連携して空き家所有者向けの相談体制を整えています。この記事では、相模原市南区を中心に不動産売却を行う根津ハウジングが、空き家を売却する流れを最初から最後まで詳しく解説します。
相模原市の空き家売却はまず「状況整理」から始める
空き家を売却するときに、いきなり不用品処分や解体を始める必要はありません。
まずは、次の項目を確認します。
- 現在の所有者
- 相続登記の状況
- 相続人の人数
- 共有名義かどうか
- 建物の状態
- 家財の量
- 土地の境界
- 前面道路
- 私道持分
- 住宅ローン・抵当権
- 固定資産税
- 火災保険
- 将来利用する予定
- 売却希望時期
この段階で分からない項目があっても問題ありません。不動産会社や司法書士などと確認しながら進めることができます。
空き家売却の全体的な流れ
相続した空き家を売却する場合は、一般的に次の流れで進めます。
- 登記名義を確認する
- 相続人を確認する
- 遺言書・遺産分割の状況を整理する
- 空き家の現地状態を確認する
- 不動産会社へ査定を依頼する
- 仲介・買取を比較する
- 家財・残置物を整理する
- 必要に応じて測量や建物調査を行う
- 解体するか判断する
- 売却方法・売出価格を決める
- 販売活動を開始する
- 購入申し込み・条件交渉を行う
- 売買契約を締結する
- 引き渡し準備を行う
- 決済・所有権移転を行う
- 必要に応じて確定申告する
すべてを順番通りに完了させてから次へ進むとは限りません。相続登記を進めながら査定を受けたり、販売活動を行いながら測量を進めたりするケースもあります。
STEP1.まず登記名義を確認する
最初に、土地と建物の現在の所有者を確認しましょう。
登記事項証明書を見ると、
- 所有者
- 所有者の住所
- 土地面積
- 建物面積
- 抵当権
- 共有持分
などを確認できます。
相続した実家の場合、「当然、父の名義だと思っていた」ものの、実際には祖父母名義のままというケースもあります。土地と建物で名義人が異なることもあります。
STEP2.相続登記を確認する
2024年4月1日から相続登記が義務化されています。相続によって不動産の所有権を取得したことを知った日から、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。
また、正当な理由なく申請を怠った場合は、10万円以下の過料対象になる可能性があります。2024年4月1日より前に発生した相続についても対象です。相続登記がまだ終わっていなくても、査定を受けることはできます。ただし、亡くなった方の名義のまま買主へ所有権を移転することは原則としてできないため、決済・引き渡しまでには登記を整理する必要があります。
相続登記前に進められること
- 不動産査定
- 現地調査
- 建物確認
- 家財確認
- 仲介・買取の比較
- 解体費の見積もり
- 測量の相談
- 相続人間の話し合い
つまり、
「登記が終わるまで何もできない」わけではありません。
STEP3.相続人全員の意向を確認する
複数人で相続している場合は、売却について相続人間で方針を整理します。
たとえば、
- 全員売却したい
- 一人だけ残したい
- 一人が住みたい
- 賃貸にしたい人がいる
- 売却価格について意見が違う
というケースがあります。
不動産全体を共有者の所有物として売却する場合は、原則として共有者全員で売却方針を決める必要があります。意見がまとまらない場合は、まず不動産価格や年間維持費を数字にすると話し合いやすくなります。
話し合いで共有したい数字
- 仲介による査定価格
- 買取価格
- 固定資産税
- 管理費
- 家財処分費
- 修繕費
- 解体費
- 売却手取り額
- 想定賃料
感情だけで「残したい」「売りたい」と話すより、実際の費用を確認することが重要です。
STEP4.空き家の現在の状態を確認する
空き家では、室内だけでなく建物外部も確認します。
建物内部
- 雨漏り
- カビ
- シロアリ
- 床の沈み
- 建物の傾き
- 給排水設備
- 水回り
- 給湯器
- 電気設備
- 家財・残置物
建物外部
- 屋根
- 外壁
- 雨どい
- バルコニー
- 塀
- フェンス
- 擁壁
- 庭木
- 雑草
土地
- 境界標
- 越境
- 前面道路
- 私道
- 高低差
- 駐車スペース
- 敷地形状
空き家を長期間見ていない場合は、査定時に不動産会社と一緒に確認すると効率的です。
STEP5.不動産査定を受ける
空き家の状況がある程度分かったら、不動産会社へ査定を依頼します。この段階では、家財を全部処分したり、建物を解体したりする必要はありません。むしろ、現状のまま査定を受けることが重要です。
査定では、
- 中古戸建てとして売る場合
- 古家付き土地として売る場合
- 更地にして売る場合
- 不動産会社へ買い取ってもらう場合
を比較できます。
相模原市では地域によって査定ポイントが異なる
相模原市南区でも、地域によって査定方法が異なります。
相模大野
相模大野では、駅徒歩圏のマンションや戸建てが多く、
- 駅距離
- 所在階
- 管理状態
- 周辺商業施設
- 土地形状
などが重要になります。
古淵・大野台・西大沼・東大沼
ファミリー向け戸建てでは、
- 駐車台数
- 土地面積
- LDK
- 前面道路
- 庭
- 建物状態
などが評価へ影響します。
小田急相模原・相模台・相南
古くからの住宅地では、
- 私道
- セットバック
- 道路幅員
- 境界
- 再建築の可否
などの確認が重要です。
東林間・上鶴間
駅へのアクセスに加えて、
- 道路
- 土地形状
- 境界
- 増築履歴
などを確認します。
麻溝台・北里・下溝・当麻・新磯野
土地の広い物件では、
- 市街化区域・市街化調整区域
- 接道
- 上下水道
- 農地
- 土地分割
- 車両進入
- 建築可能用途
などまで調査します。
単純に「相模原市南区だから坪○万円」と判断できるものではありません。
STEP6.仲介と買取を比較する
空き家の売却方法は、主に仲介と買取があります。
仲介
一般の購入希望者を探して売却する方法です。
向いているケース
- できるだけ高く売りたい
- 売却期限に余裕がある
- 建物状態が比較的良い
- 一般住宅として需要が見込める
買取
不動産会社が直接購入する方法です。
向いているケース
- 早く売りたい
- 家財が多い
- 建物が古い
- 遠方に住んでいる
- 内見対応が難しい
- 道路・境界に課題がある
- 近所に知られたくない
一般的には仲介の方が高値を目指しやすい一方、買取は売却期間や手間を抑えやすい特徴があります。比較するときは、提示価格ではなく最終的な手取り額を確認します。
STEP7.家財・残置物を整理する
相続空き家では、家一軒分の荷物が残っていることがあります。
たとえば、
- 家具
- 家電
- 衣類
- 食器
- 本
- 写真
- 仏壇
- 金庫
- 庭用品
- 物置
などです。
ただし、不動産査定前に全部捨てる必要はありません。先に重要書類を探します。
処分前に探したい書類
- 登記済権利証
- 登記識別情報
- 購入時の売買契約書
- 建築請負契約書
- 測量図
- 境界確認書
- 建築確認済証
- 検査済証
- リフォーム資料
- 固定資産税納税通知書
特に購入時の売買契約書は、売却後の譲渡所得税を計算するときに重要になる場合があります。
STEP8.境界・道路を確認する
戸建てや土地の売却では、
- 境界
- 私道
- 越境
- 接道
が重要です。
たとえば、
「隣家の屋根が敷地へ越境している」
「境界標が見つからない」
「私道の持分がない」
「建築基準法上の道路か分からない」
といった問題があります。こうした問題が売買契約直前に分かると、売却が止まる可能性があります。古い土地ほど早めに調査しましょう。
STEP9.建物を解体するか判断する
築年数が古い場合でも、すぐに解体する必要はありません。
比較するのは、
中古戸建て
古家付き土地
更地
現状買取
の4つです。
解体して更地にすると土地を検討しやすくなる一方、
- 解体費
- アスベスト
- 残置物処分
- 固定資産税
- 再建築の可否
などを確認する必要があります。
特に再建築不可の可能性がある物件を先に解体するのは注意が必要です。建物を壊した後に新しい住宅を建てられないと分かれば、土地の利用価値が大きく変わる場合があります。
STEP10.売出価格を決める
仲介で売却する場合は、査定価格を参考に売出価格を決めます。
売出価格を決める際は、
- 査定価格
- 周辺成約事例
- 競合物件
- 売却期限
- 建物状態
- 売主の希望
を考慮します。
高く売り出せば高く売れるとは限りません。
反響が少なかった場合に、
「何週間後・何か月後に価格を見直すか」
も決めておきましょう。
STEP11.販売活動を開始する
販売活動では、
- 不動産ポータルサイト
- 不動産会社のホームページ
- レインズ
- 既存顧客
- 他の不動産会社
などを通じて購入者を探します。空き家の場合は、鍵を不動産会社へ預ければ、所有者が毎回立ち会わなくても内見対応できる場合があります。遠方所有者にとって大きなメリットです。
STEP12.購入申し込みを確認する
購入希望者から申し込みが入ったら、価格だけで決めないようにしましょう。
確認したいのは、
- 購入希望価格
- 手付金
- 住宅ローン
- 契約希望日
- 引き渡し希望日
- 測量条件
- 家財撤去条件
- 建物解体条件
- 契約不適合責任
- その他の特約
です。
「一番高い価格を提示した人」が必ず最も良い条件とは限りません。
契約の確実性や引き渡し条件まで確認しましょう。
STEP13.売買契約を締結する
条件がまとまったら売買契約です。
売買契約書では、
- 売買代金
- 手付金
- 決済日
- 引き渡し
- 境界
- 設備
- 契約不適合責任
- 残置物
- 特約
などを確認します。
空き家の場合、
「残っている家具を誰が処分するのか」
「古い設備は残すのか」
なども明確にしておく必要があります。
STEP14.引き渡し準備を行う
決済までに、売買契約で決めた条件を整えます。
たとえば、
- 家財撤去
- 測量
- 境界確認
- 建物解体
- 抵当権抹消準備
- 相続登記
- 鍵の整理
- 公共料金の精算
などです。
売買契約後に慌てないよう、契約前からスケジュールを確認しておきましょう。
STEP15.決済・引き渡し
決済日には、
- 売買代金の受領
- 住宅ローン完済
- 抵当権抹消
- 所有権移転
- 固定資産税等の精算
- 鍵の引き渡し
などを行います。
司法書士が本人確認と登記手続きを行うのが一般的です。
遠方に住んでいる場合は、事前の本人確認や必要書類の預託によって、決済当日に現地へ行かずに進められるケースもあります。
STEP16.売却後の税金を確認する
不動産を売却して利益が出た場合、譲渡所得に対する税金が発生する可能性があります。
相続した空き家では、一定の要件を満たすと「被相続人の居住用財産に係る3,000万円特別控除」を利用できる場合があります。現在の制度では、2027年12月31日までの譲渡が対象で、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。2024年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合は、一人あたりの上限が2,000万円です。
税制は適用条件が細かいため、売却後ではなく、売却方法を決める段階で確認することが重要です。
空き家売却にかかる主な費用
空き家売却では、次の費用が発生する可能性があります。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 登記費用
- 相続登記費用
- 測量費
- 家財処分費
- 遺品整理費
- 解体費
- 庭木撤去費
- ハウスクリーニング
- 住宅ローン一括返済費用
- 譲渡所得税
すべての費用が必要になるわけではありません。
「どの費用をかければ売却価格が上がるか」を考えることが重要です。
空き家を売る前にリフォームは必要?
必ずしも必要ではありません。
古い空き家の場合、
- キッチン交換
- 浴室交換
- 外壁塗装
- クロス全面交換
などに数百万円かけても、その費用をすべて売却価格へ上乗せできるとは限りません。購入者が自分好みにリフォームしたい場合もあります。まずは現況で査定を受けましょう。
空き家は早く売った方がいい?
利用する予定がない空き家は、時間が経つほど、
- 建物劣化
- 庭木管理
- 固定資産税
- 火災保険
- 修繕費
などの負担が続きます。
さらに、2023年の法改正により、放置すると特定空家になるおそれがある「管理不全空家等」についても自治体が指導・勧告できる制度が始まっています。相模原市でも管理・売却・解体・相続・家財整理まで含めた空き家相談体制が整えられています。すぐに売却すると決めなくても、現在の価値と維持費だけは確認しておくと判断しやすくなります。
遠方からでも空き家を売却できる
相続人が相模原市外に住んでいても売却できます。
不動産会社との、
- 電話
- メール
- オンライン面談
- 郵送
などを利用しながら手続きを進めることができます。
現地対応についても、
- 査定
- 写真撮影
- 内見
- 業者手配
などを不動産会社へ任せられる場合があります。「遠方だから売却できない」と諦める必要はありません。
相模原市の空き家相談制度も活用できる
相模原市では現在、空き家の管理、売却、解体、相続、家財整理などについて相談できる体制を設けています。2026年1月にはNPO法人空家・空地管理センターを「空家等管理活用支援法人」に指定し、ワンストップ相談窓口との連携を強化しています。行政制度を利用しながら、具体的な売却価格や販売方法については地域の不動産会社へ相談する方法があります。
相模原市南区の空き家売却で重要なのは「地域を見ること」
相模原市南区は、一つの市場ではありません。
相模大野駅前のマンションと、下溝の広い土地、古淵のファミリー向け戸建て、東林間の住宅地、小田急相模原の古い住宅、麻溝台・北里周辺の土地では、購入者層も評価方法も異なります。
だからこそ、
「相模原市の平均相場」だけで判断しないこと
が重要です。
- 最寄り駅
- 道路一本の違い
- 駐車場
- 土地形状
- 境界
- 建築条件
- 生活動線
まで確認して、その物件に合った売却方法を考えましょう。
空き家売却についてよくある質問
荷物が残っていても査定できますか?
できます。
家具や家財がある状態でも査定できます。
先に処分費をかけず、まず現況で相談しましょう。
相続登記前でも査定できますか?
できます。
ただし、実際の所有権移転までには原則として相続登記が必要です。現在、相続登記は一定期間内の申請が義務化されています。
古い家は解体した方がいいですか?
必ずしもそうではありません。
中古戸建て・古家付き土地・更地・買取を比較してから判断しましょう。
遠方に住んでいますが売却できますか?
できます。
鍵を預け、現地対応を不動産会社へ任せながら進められる場合があります。
空き家を買取してもらえますか?
物件によっては可能です。
建物状態、道路、土地利用などを確認し、買取条件を提示します。
査定を依頼したら必ず売らないといけませんか?
査定しただけで売却義務が生じるわけではありません。
売却・賃貸・保有を比較するために査定を利用できます。
相続人が複数いても査定できますか?
できます。
相続人間の話し合いに使用するため、現在の市場価格を確認する方法があります。
空き家の3,000万円特別控除は誰でも使えますか?
誰でも利用できる制度ではありません。
建築時期、被相続人の居住状況、売却期限、売却価格など複数の要件があります。
相模原市の空き家売却は根津ハウジングへご相談ください
空き家売却で重要なのは、
先に片付けることでも、先に解体することでもありません。
まず、
- 誰が所有しているか
- いくらで売れそうか
- どのような問題があるか
- 仲介と買取のどちらが適しているか
- 解体が必要か
- どのくらい費用がかかるか
を確認することです。
根津ハウジングでは、相模原市南区を中心に、戸建て・マンション・土地・相続した実家・空き家の売却査定を承っています。
「相続したばかりで何から始めればよいか分からない」
「親名義のままになっている」
「家財が一軒分残っている」
「兄弟で売却について相談したい」
「遠方から売却したい」
「古い家なので解体すべきか迷っている」
「長期間空き家のままになっている」
このような状態でも問題ありません。
現在の物件状態を確認し、
相続登記 → 家財整理 → 仲介・買取 → 解体 → 売却
のうち、どの手続きが必要なのかを一つずつ整理します。
※相続・登記・税務・空き家制度の適用条件は個別の状況によって異なります。登記については法務局・司法書士、税務については税務署・税理士、行政制度については相模原市の最新情報をご確認ください。
